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【ご確認ください】2026年4月以降の留学生管理のルール変更について

2026-05-19

2026年度には、外国人留学生の受け入れ実務に直接影響する制度変更が相次いで予定されています。本記事では、留学生の受け入れ校担当者様を対象に、2026年4月以降、6月・7月・10月にかけて順次適用される3つの大きな変更点を解説します。

本記事の内容

  • 【トピック1】資格外活動状況の把握ルールの強化
  • 【トピック2】在留申請における各種確認書の新様式運用開始
  • 【トピック3】在留カード新様式(第二世代在留カード/特定在留カード)の運用開始
  • SpeedVisaでの対応予定

機関類型 × トピック の対象一覧

機関類型 (1)資格外活動の把握 (2)各種確認書の変更 (3)在留カードの新様式
大学・高等専門学校 「的確に把握」する仕組み整備 対象(順次) 対象
大学の日本語別科等 「的確に把握」する仕組み整備(大学等として扱い) 対象。試験or面接欄の記載必須 対象
専門学校・各種学校 新通達での直接言及なし(平成22年9月の専修学校向け通知が引き続き有効) 日本語教育以外は提出不要 対象
専門学校の日本語科 3か月に1度の具体的確認手法あり 対象。試験or面接欄の記載必須 対象
日本語学校(認定・告示) 3か月に1度の具体的確認手法あり 対象。試験or面接欄の記載必須 対象

【トピック1】資格外活動状況の把握ルールの強化

何が変わるか

これまでも教育機関には在籍する留学生の資格外活動(アルバイト)状況の把握が求められていました。今回、具体的な管理手法までが行政側から明示されたことが大きな変化です。

なお、新たに通達されたガイドラインは受入管理全般への包括的な内容ですが、本記事では、このうち実務面での影響が大きい「資格外活動の把握」に絞って解説します。

機関類型ごとの要請レベル

機関の種類によって要請の強度と粒度に明確な差があります。

大学・高等専門学校

これまで「資格外活動許可の有無は確認していても、アルバイト先や勤務時間までは把握していない」運用が一般的でしたが、今後はアルバイト先機関名や活動内容まで把握する仕組みを備えることを求められています。参考例は以下の通りです。

  • 資格外活動の許可の有無、活動先機関名、具体的内容、活動時間等の把握
  • 状況に変更が生じた場合に、学生から担当窓口へ遅滞なく届け出るルールの周知
  • 学修活動の遂行に支障がある可能性が高いと判断される学生への、関係教職員が連携した適切な指導

具体的な頻度・粒度までは示されておらず、学校運営の実態や、受入を行っている生徒の傾向などに応じて、各々判断するよう求めた書き方と判断できます。

受入校の実例では月1回程度の大枠報告(バイト先変更の有無、週28時間の遵守状況の自己申告)を全留学生から受け取り、要指導対象(成績不良・出席率低下・申告内容に疑義あり等)に対しては追加で書類提出や面談を実施する二段構え運用がトレンドとなりつつあります。窓口報告の習慣化を図りつつ、資格外違反を早期発見する意図が大きいようです。

既に年次面談や定期的なアンケート調査を行っている場合は、資格外活動に関する追加の設問を設ける運用も考えられます。重要なのは「全留学生のバイト先・活動時間を定期的に押さえているか」「変更や違反の兆候を早期に把握できる動線があるか」という実態部分です。


大学の日本語別科等

大学に置かれる日本語別科等については、後述のトピック2(語学能力確認・各種確認書)では日本語教育機関側のルールが適用される旨が入管庁通知(第1項4(ア))で明示されています。一方、資格外活動の把握については、文科省ガイドラインの大学等として「的確に把握」する仕組みの整備の対象として整理することになります。

日本語学校(認定・告示)

入管庁通知(第2項)により、次の管理手法が示されました。法令や基準(上陸基準省令、告示基準、認定機関の運営ガイドライン)を担保するための具体的手順として位置付けられており、実務上は遵守前提で対応するべき内容です。

  • 3か月に1度、定期的な聞き取り(面談・書面アンケート等の任意方法)により、在籍する全留学生から以下を確認する
    • 資格外活動の許可の有無
    • 資格外活動を行う本邦の公私の機関の名称(複数の場合はその全て)
    • 資格外活動の具体的内容
    • 毎日の資格外活動時間
  • 違反状況が見つかった場合は学生を指導し、改善後に再確認する
  • 確認結果と指導の記録を適切に保存する(参考様式が通知に添付)

SpeedVisaではどうなる?

学生マイページ、SmartCheck-Inでのチェックイン時に資格外活動の報告に関する機能を順次リリース予定です。登録された内容は、学校管理画面側でリアルタイムに表示されます。


【トピック2】在留申請における各種確認書の新様式運用開始

何が変わるか

出入国在留管理庁が公表した「日本語教育機関に入学する者に係る運用の一部見直しについて」(2026年4月公表)により、各種確認書(所属機関作成用)の参考様式が改正されました。これまで各種確認書への記載内容は任意とされていましたが、新様式の適用開始以降は留学生の勉学の意思及び能力(語学力)を確認する書類として審査に必要となります。様式自体も項目が拡充され、日本語教育機関に入学する場合には「試験」又は「面接」のいずれか一方の欄の記載が必須となります。

適用時期

申請の種類によって適用開始日が異なります。

申請の種類 新様式の適用開始
在留資格認定証明書交付申請(COE) 2026年10月以降に入学を予定する学生に係る申請から
在留資格変更許可申請・在留期間更新許可申請 2026年7月1日以降の申請から

対象機関と提出不要のケース

新様式は、大学・専門学校・日本語学校など、留学生を受け入れる主な教育機関(大学の日本語別科等を含む)が対象です。高等学校など一部の機関は提出不要となります。

ただし、次のいずれかに該当する場合は提出不要です。

  • 専修学校または各種学校で「日本語教育以外」の教育を受ける場合(※申請書の「日本語能力」「日本語学習歴」は必ず記載)
  • 高等学校で教育を受ける場合
  • 前回の在留諸申請から在籍する教育機関に変更がない場合

なお、別表掲載国・地域の出身国籍である申請人が外国の高等教育機関を卒業し、その卒業証明書等を提出する場合など、語学能力に係る立証が不要とされる例外も示されています。該当可能性がある場合は、最新の入管庁資料を確認してください。

対象機関の解釈は地方入管によって差があります

新様式の対象機関について、2026年5月時点では地方出入国在留管理局ごとに運用上の見解に差があります。クスノキが直接確認した範囲では、東京入管は「日本語教育機関(大学の別科を含む)のみが現時点での対象」と回答する一方、札幌・名古屋・広島・福岡入管は「在留資格『留学』で日本の教育機関に留学する学生全員が対象」と回答しています(大阪入管は2026年10月頃を目処に順次拡大予定)。

適用時期にずれはあるものの、遅くとも2026年10月頃までには日本語教育機関以外に在籍する留学生にも対象範囲が拡大される方向と思われます。各地方入管への問い合わせ結果の詳細は、以下のヘルプセンター記事をご参照ください。

新様式での主な変更点

旧様式と比較して、次の項目が変更・追加されています。

試験情報の記載項目が拡充

  • 試験名/級又は点数(継続)
  • 試験日(継続)
  • 試験場所(新規追加)
  • 受験番号(新規追加)

書類確認の項目が拡充

  • 機関名・住所・電話番号(旧様式から継続)
  • 代表者名・URL(新規追加)
  • 学習期間(旧様式から継続)
  • 総学習時間(旧様式から継続)
  • うち申請時点における既学習時間(新規追加)

なお「既学習時間」は日本語学習歴の通算時間を指します(様式の「□書類確認 → 語学学習歴証明書」欄に紐づく項目)。大学・専門学校が一般入試で受け入れる場合は、申請者本人が出身国・国内日本語学校等で受けた日本語授業の時間を集計する形になります。大学に日本語別科を持つ機関では、別科での学習時間も該当するため、別科担当部門との連携が必要です。「申請時点における既学習時間」の解釈は管轄入管によりニュアンスが異なる可能性もあるため、現場では管轄入管の指示に従って記載することをおすすめします。


日本語教育機関では試験証明書または面接による確認が必須化

これまでは書類確認のみで合否判定を行うケースも許容されていましたが、新様式では日本語教育機関(大学の日本語別科等を含む)に入学する場合、試験の証明書による確認、または面接による確認のいずれかが必須となり、各種確認書の「□試験」または「□面接」欄の記載が求められます。書類確認だけで合格判断していたケースでは、入学者選考フローの見直しが必要です。

関連する重要事項:日本語学校志望者の語学力立証要件の引き上げ

トピック2に関連する重要な変更として、日本語教育機関を志望する留学生の語学力立証要件が引き上げられます。

  • これまで:150時間以上の日本語学習歴をもってA1相当以上の日本語能力の立証を可
  • 適用時期以後:150時間以上の学習歴のみではA1相当以上の立証として不足。試験の証明書または面接による確認が必須

これは入管庁通知(2026年4月)に明示されており、現状のスタンダードである「学習歴のみで証明」が認められなくなる点で、日本語教育機関の入学者選考フローへの影響が大きい変更です。詳細解説は需要に応じて別途記事化を検討します。

SpeedVisaではどうなる?

新様式(試験日・試験場所・受験番号・申請時点における既学習時間の追加項目を含む)に対応するアップデートを、2026年度内にリリース予定です(早ければ9月、遅くとも12月頃を目処)。

【トピック3】在留カード新様式(第二世代在留カード/特定在留カード)の運用開始

何が変わるか

2026年6月14日(日)から、在留カードの新様式の交付運用が開始されます。新たに発行されるカードは次のいずれかになります(運用開始の詳細は特定在留カード等交付申請について:出入国在留管理庁を参照)。

  • 第二世代在留カード
  • 特定在留カード(在留カード機能をもつマイナンバーカード)

特定在留カードは希望者のみが申請する任意の選択肢で、裏面にマイナンバー(個人番号)が記載されます(出典: 在留カードとマイナンバーカードの一体化Q&A:出入国在留管理庁)。番号法(マイナンバー法)が定めるマイナンバーの利用範囲は税・社会保障・災害対策の3分野に限定されており、留学生の在籍管理はこれに該当しません。そのため、コピー取得・画像保管・ファイルアップロード時には、裏面のマイナンバーが写り込まない運用(裏面はコピーしない/該当部分をマスキングする等)を徹底する必要があります。

なお、特定在留カードは空港では交付されません。留学生の新規入国時には基本的に第二世代在留カードを受け取るケースが中心になります。


当面は3種類のカードが並行運用

既存の在留カードは運用開始後も引き続き有効で、直ちに切り替える必要はありません。今後、在留期間更新・在留資格変更・再交付等の手続を経て順次新様式へ移行していくため、旧カード+第二世代在留カード+特定在留カードの3種類が1〜数年かけて混在する移行期間が発生します。


券面(プリント面)から消える項目

実務上押さえておくべき点は券面から省略される項目です。次の項目は新様式の券面には印字されず、ICチップ内にのみ記録されます。

項目 第一世代(現行) 第二世代・特定
在留期間(1年・3年等の長さ) 券面に印字 省略(ICチップに記録)
許可の種類(認定交付・変更・更新等) 券面に印字 省略(ICチップに記録)
許可年月日 券面に印字 省略(ICチップに記録)
交付年月日 券面に印字 省略(ICチップに記録)

券面で引き続き確認できる項目

次の項目は引き続き券面で目視確認できます。

項目 補足
氏名・生年月日・性別・国籍・地域・住居地 目視確認可
在留資格 例:「留学」
在留期間の満了の日 期限管理上重要
有効期間の満了の日 カード自体の有効期限
在留カード番号 失効情報照会等にも使用
就労制限の有無 目視確認可
資格外活動許可の有無 許可欄の表示を確認
顔写真 1歳未満を除き表示。新たに16歳未満も表示対象

運用管理上の影響

券面の目視のみで完結していた業務に、特に影響が出ます。

  • 在留期間の長さ(1年・3年等)を券面から読み取る運用は2026年6月以降は成立しない
  • 「許可の種類」「許可年月日」「交付年月日」を券面から書き写すチェックリスト・帳票類は再設計が必要
    • 例:在留資格変更時の社内記録、奨学金申請の添付書類フォーマット、入管届出関連のコピー保管 など
  • カード提出時に学生本人からの自己申告(聞き取り)で代替するか、ICチップの読み取り手段を導入するかの運用判断が必要
  • 「在留期間の満了の日」「有効期間の満了の日」は券面に残るため期限管理そのものは券面確認でも継続可能。一方、在留期間の長さ・許可の種類・許可年月日・交付年月日を業務記録に必要とする場合は、ICチップ読取または学生からの追加確認が必要

ICチップ読み取りが選択肢として検討されるのは、目視では確認できない情報(在留期間の長さ、許可の種類、許可年月日、交付年月日)を業務上必要とする場面です。例えば次のようなケースです。

  • 前回許可と今回交付の整合性を確認し、在留期間に空白期間がないかをチェックする
  • 奨学金申請書類や入管届出書類で「許可の種類・許可年月日・交付年月日」の記入が必要となる

これらの情報を学生本人への自己申告だけで正確にカバーするのは現実的に難しいため、入管庁が無料配布する「在留カード等読取アプリケーション」等を用いた読み取り運用が現実的な選択肢になります(第二世代カードへの対応も予定。公開ページを参照)。

同アプリは、Android・iOS・Windows の3形態で提供されています。いずれもアプリ画面で項目を表示する形式で、CSV等の自動エクスポート機能は標準装備されていません。読み取った情報の在籍管理システムへの反映は、当面は手作業転記(または運用設計上、必要項目を学生情報シートに転記する運用)になります。詳しくは 在留カード等読取アプリケーション/失効情報照会 サポートページ を参照してください。

SpeedVisaではどうなる?

現在の在留カード読み取り機能(OCR)は券面の印字情報を取得していますが、新様式では一部項目が券面から省略されます。SpeedVisaでは2026年度内を目処に、OCRからICチップ読み取りへの移行を検討中です。券面に印字されない項目(在留期間の長さ・許可の種類・許可年月日・交付年月日)にも対応できるよう、ICチップ読取を含む運用・機能面の対応を検討していきます。

今後の対応予定

3トピックそれぞれについて、SpeedVisaのアップデート情報・参考資料を随時お知らせします。各種確認書の新様式に関する情報収集状況や、第二世代在留カードの読み取り対応スケジュールについては、別途公式サイトの「お知らせ」でお伝えします。

最後に

クスノキでは、今後も留学生受け入れ・在籍管理の効率化と、教育機関のご担当者様の負担削減に積極的に取り組んでまいります。SpeedVisaにまつわる改善やアップデート情報は公式サイトの「お知らせ」から随時更新しています。今後とも、SpeedVisaをよろしくお願いいたします。